釘崎野薔薇の価値観や人生観に、僕は正直羨望の念すら覚えています。
僕が釘崎と同じくらいの年齢だった時に、そもそも自分の在り方について思い至ったことすらありませんでした。
ただただ毎日学生として、部活して勉強してマンガ読んでゲームしての繰り返しで、何も考えずに生きてましたね。
漫画のキャラクター、と片付けてしまえばそれまでなんですが、まだ高校1年にも関わらず、揺るがずに「自分の好きな様に生きる」ということを主張しています。
そんな強烈な個性を放つ釘崎野薔薇の名言を見返したい、または名セリフへの他の人の意見も聞きたい、共感したい、と思う人は多いのではないでしょうか?
この記事では、自分なりの視点でまとめた考えや解釈を添えて、僕が好きな呪術廻戦・釘崎の名言・名セリフをお届けします。
※この記事はネタバレを含みますのでご注意下さい
Contents
釘崎野薔薇の名言・名セリフは味わい深く示唆に富みます
過去に以下のようなツイートをしました。
冒頭部分でも触れた釘崎の名言は「自分らしく好きな様に生きる」を、一貫してブレずに表現しているものが多いです。
とてもツイッターの上限文字数では書ききれませんでしたので、記事にして深堀りしたいと思います。
釘崎はああ見えて自己中ではない
僕が好きな釘崎の名言を紹介する前に、独断と偏見に基づく釘崎のプロファイルについて触れます。
釘崎のプロファイル
・自分を偽ることなく、自分らしくあることを最優先する
・かといって「自己中心的」とは違い、他者への思いやりも併せもつ
・批判的思考、ネガティブなものの見方が強い
釘崎の魅力の一つは、自分が世界の中心であるかのような言動を取りながらも、他者への気遣いも持ち合わせている、というところだと僕は思います。
その意味で、彼女は「自分らしく在る」ことを最優先しながらも、いわゆる「自己中」ではないんですね。
釘崎の思いやりを最も示しているのが、呪胎九相図の兄弟である壊相・血塗を倒した後の虎杖への気遣いです。
人間(真人の改造人間)を殺したこと、また兄弟間で絆を持ち涙を流して死んでいった壊相を殺したことに苛む虎杖を、肯定も否定もせず「(血塗を葬った)私も共犯だ」と言いました。
答えが出しづらい悩みに苦しむ虎杖と、せめて同じ立場に立って独りではないと示す釘崎の優しさが垣間見える瞬間だと思います。
また釘崎の発言は批判的なニュアンスを含むものが殆どであり、かなりのネガティブ思考であることが伺えます。
単行本を何週も読んでおり、この記事を書くにあたって釘崎のセリフを改めてチェックしましたが、ポジティブなコメントはほとんど無いありませんでした。
こうしたプロファイルも踏まえながら、釘崎の名言・名セリフを見ていきます!
自分らしく好きに生きる信念を体現する名言
(命を)懸けられるわ。私が私であるためだもの
呪術廻戦第1巻4話 釘崎野薔薇のセリフより
男がどうとか女がどうとか
呪術廻戦第1巻4話 釘崎野薔薇のセリフより
知ったこっちゃねぇんだよ
テメェらで勝手にやってろ
私は綺麗におしゃれしている私が好きだ
強くあろうとする私が好きだ
私は「釘崎野薔薇」なんだよ!
釘崎の信念をストレートに表した言葉です。何があっても自分らしく在ろうとする・・・素晴らしく感じると共に、羨ましく思います。
弱冠15歳前後で、この境地に達することができる人なんて、現実世界にはほとんど存在しないのではないでしょうか?
自分の在り方など考えず、ただ学生生活を漫然と送っている人が多数派だと思います。僕もそうでした。
それどころか、会社勤めとして長年過ごしたせいか周囲の目や評判を気にすることが多く、自分がどうあるべきかについて自身と真剣に向き合った経験はあまり無かったように思います。
僕は現在30代で、学生生活を経て大手日系企業や外資系戦略コンサルに勤務し、人並みに社会の荒波にもまれて来た自負があります。
しかしその中で、人生において「自分らしく」「自分が好きな様に」生きることの楽しさや大切さを強く実感したのは、30代に入ってからです。
そのきっかけは、会社でマネージャーやリーダーとしての立場が要求されるようになった為でした。
10代にして自分らしく生きることの大切さを理解し、確固としてそれを体現しようとする釘崎にどのようなきっかけがあったかは分かりません。
兎にも角にも、自分が好きな様に生きる、その素晴らしさを思い出させてくれる釘崎のこのセリフは、僕の大好きな名言の一つです。
余談ですが、敷かれたレールを走るようなサラリーマンを辞めてして起業を目指しているのも、自分の好きな様に生きたい、という思いが一端にあります。
他人の意見に左右されすぎないことの大切さを示す名言
“完璧”も”理不尽”も応える義務がどこにある?テメェの人生は仕事かよ
呪術廻戦第5巻 41話
親が、先生が、顧客が、上司が言っているから、理不尽でも完璧にこなさなければいけない、という強迫観念は、誰しも感じたことがあるはずです。
他人の要望に完璧に応えることは、内容や状況によって重要な時もあります。
しかし、これは僕個人の考え方かつビジネスにおける話になりますが、言われたことをただただやり切り続けるという行為は、相対的に価値が高くないと思います。
良く良く考えて、特にそもそも理不尽な要望に応える必要があるのか、完璧にやる必要があるのかを考えるのは大切なことですよね。
一つだけ、釘崎に反論するとすると、完璧や理不尽に応えるために言われたことをやるだけが仕事ではない、ということですかね。
一貫したスタンスを保持することの重要さを示す名言
私は真希さん 尊敬していますよ
呪術廻戦第3巻 18話
僕は長い間、大企業で働いてきましたが、特に若手や中間管理職の間は、自身のスタンスを崩さずに貫き通すことの難しさを痛感してきました。
年齢が上の先輩や役員など上の立場の人間に強く言われると、相手に意見を合わせたり、迎合してしまっていたんですね。
仕事に限った話ではありません。例えばある友達への他人からの評価・評判を聞いてしまうと、自分も同調してころっと態度を変えたり、ということが結構あったように思います。
僕は小学校の頃に引っ越しをしましたが、転校初日ですのでもちろん友達がおらず、少し寂しい思いをしていました。
そんな時、ある友達が遊ぼうと声をかけてくれ、その日は学校が終わった後にその子の家で一緒に楽しく遊びました。
しかし翌日、学校でその子について周囲からの悪い評判や悪口を聞き、翌日以降、少し距離を取るようになってしまった、という経験があります。
その後、他の友達も含めて暫く仲良く遊ぶようになったのですが、今思うと友達がいない中で折角声をかけてくれた友達に、小学生とはいえ酷いことをしたな、と大変申し訳なく思います・・・。
このような経験は誰しも1回はあるのではないでしょうか?
上記のセリフは、禪院真希が京都校に在籍する妹に罵倒された後に、釘崎が真希に伝えた言葉です。
自分の信念や自分が認めた人物に対しては、何があろうとも自身の意思を貫く、一貫したスタンスを示しています。
シンプルに、周囲に影響されずに自分のスタンスを貫けるのは、かっこいいと感じますね。
釘崎という人間が好きになる名言
私の…人生の席…っていうか
呪術廻戦第8巻 63話
そこに座っていない人間に私の心をどうこうされたくないのよね
虎杖 皆に伝えて 「悪くなかった」
呪術廻戦第15巻 125話
僕の解釈では前者は、自分が認めた人間以外に影響されたくない、という釘崎の価値観を示すセリフ。後者は渋谷事変で最期を悟った時の言葉です。
真人の無為転変を喰らい最期を悟った釘崎は、自分の周りに椅子が並べてあり、そこに虎杖・伏黒・真希・狗巻・パンダ・五条と幼馴染のふみが座っている情景を思い浮かべます。
つまり、釘崎が言う「人生の椅子」に釘崎が心を許した7名が座っている、という状態です。
そして虎杖に託した「悪くなかった」という言葉。
この記事の最初で述べた通り、釘崎は基本的に超ネガティブ人間です。人を褒めたりポジティブな表現を使うことは作中で数えるほどしかありません。
僕が思うにこの「悪くなかった」は、釘崎が本心でごまかすことなく放った最上級のポジティブワードです。
表現自体は控えめに見えますが、自分が認め、心を許した高専メンバーへの強い思いが伝わる一言です。
かなり個人的な話ですが、僕は強がりなキャラがほんのたまに見せる好意に弱いので、このシーンで釘崎という人間が更に好きになりました。
まとめ:名言が示す強烈な個性は羨ましく感じるほど
僕が好きな釘崎の名言をピックアップしてお届けしてきました。
他人の評価や価値観をあまり気にせず、自分らしく自分が好きな様に生きられたらどれだけ良いか。そのように思うのは僕だけではないはず。
釘崎の名言を思い返すと、自分ももっと違う生き方で、人生を楽しめるんでも良いのでは、と少し勇気をもらえます。
この記事を読んでくださった皆さんも、ぜひ今一度ここでご紹介した名言を振り返り、反芻してみてください。
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