『進撃の巨人』122話でついに判明する、始祖ユミル・フリッツの過去。
これがもうえげつないほど残酷すぎてヤバいです…。
これほどまでに残酷な仕打ちがあるでしょうか。
というよりも、2000年前からこんなことやってたから、進撃の巨人の世界が出来上がったのかと考えると…なんかもういたたまれなくてしょうがないです。
ということで、切なくもなりますが始祖ユミル・フリッツの人生をまとめていきます。
Contents
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!
では、始祖ユミル・フリッツの生涯を通じて、その悲惨さを見ていきましょう。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!:優しさが仇に
フリーダがヒストリアに話していますが、始祖ユミルは非常に優しい少女だったとのこと。
他人のことを思いやることができる、という部分があるというように言われていましたが、122話の過去の描写ではそこまで優しさが前面に現れている、というのは実際のところありません。
ただ、自分の意見を正直に言うことができない、というのはあったのでしょう。
というよりもそれは、周りからの圧力で仕方なく、と捉えた方が良いでしょうか…。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!:完全にいじめ
今回分かったのは、始祖ユミルは完全に周りからいじめのようなものを受けていたと同様の描写があるのです。
当時、始祖ユミルを奴隷として使っていた領主の立場の者が、その者が飼っている豚が逃げ出した犯人を捜すために奴隷たちを集めて、誰が犯人だ?と聞くのです。
でも当然奴隷たちは、自分が犯人にされたくはないから、口を閉ざしたまま。
そこで領主がこう言うのです。
誰も出ないのなら、お前たちの目をえぐり取ってやるぞと。
奴隷なら目なんて必要ないだろうと。もう最低な言葉ですよ…。
で、奴隷たちが行ったのは…
ある一人を犯人に仕立て上げよう、という行為。
その矛先が全員一致で、始祖ユミルだったのです。
これがもうヤバいです。
何も話し合いとかの描写もなしに、誰にする?とかざわざわもなしに、一斉に指を差したその先がユミル。
もう完全に、元からユミルなら犯人にしてもしょうがないって奴隷の誰もが思っていたってことじゃないですか。完全にいじめじゃないですか…。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!:矢を射られ犬に追われ
その後ユミルはもうここで自分が反対しても仕方ないと腹をくくって、領主の前でうなだれてしまうわけです。
この行為が、他人に優しい、という風に現代に伝わっているのであればNGですよね。
優しいのではなく、自分の意見を言えなかったのですから。
言えるような空気感じゃない環境であり、そういう社会だったのですから。
そして領主は、お前が犯人か、ということでユミルを解き放ち、そしてゲーム感覚のように部下たちと犬にユミルを追わせ、矢で射ったり、犬に咬ませたり…何なんですかこの仕打ち。
ユミル、可哀そうすぎますよ…。
そうして命からがら逃げてきた先にあったのが、一本の大木。
非常に幹が太く、根本に洞窟のようなものがあってユミルはそこに隠れようとするのですが、その中は穴になっていて落ちてしまうのですね。
穴の先は深く溜まっている水。
息もできず、傷も深く、絶体絶命の中…水の奥深くにあったのが、巨人化を促す背骨のようなものなのでした。
この背骨から伸びている触手のようなものにユミルの背が触れた時、巨人化してしまうのですね。
この描写こそが後世では、「大地の悪魔と果実を渡す契約」というようになっているのでしょう。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!:巨人化してからも奴隷
巨人化したことで、追ってきた部下達や犬を対処することができたユミルでしたが、結局今度はフリッツ王に囚われることになり、奴隷であることは変わりませんでした。
更に、巨人であることを利用され、道や橋を作ったり、エルディア国を中心に大陸の発展をさせられることになったりと、使われ放題。
戦争でも第一線で戦わされるなど、全く休む暇のないユミル。
そしてその功績の報酬、という呼び名で、フリッツ王はユミルを王家に迎え、子供を作ることにするのです。
ユミルの力がある子供がいれば、更に自分の国は強大になるという考えで。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!:王からの最期の仕打ちがえげつない
結局ユミルは娘を三人産みます。
この子供たちが前々から話があった、壁の名前と同じ、マリア、ローゼ、シーナ、ですね。
この三人の娘とユミルがフリッツ王の側に居て行われたある会議の際、フリッツ王が下した指示に耐えられなかった一人の兵士が反逆を企て、フリッツ王に向けて槍を投げます。
酷い仕打ちをされ続けてきたとは言っても、家族であるフリッツ王を見捨てることができなかったユミル。
フリッツ王を守るために、盾となってその槍を肩にくらうのですね。
肩といっても心臓にも近い部分なので、この時点で命は小さくなっていたのかもしれません。
娘たちは涙を流して母であるユミルに駆け寄るのですが、助けられたはずのフリッツ王は悲しむことなく、こんな言葉を投げかけるのです。
お前は槍では死なないだろう。
立って働け、それがお前がこの世界に生まれた意味だ。
我らの奴隷、ユミルよ。
残酷すぎますよね…子供を産めば家族だとどこかで思っていた部分があっただろう相手であるフリッツ王に、涙の一つもないような冷酷な言葉を告げられるなんて。
ユミルはこの言葉を聞くのが最期に、生涯を閉じてしまいます。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!:死んでからも王はひどい
フリッツ王がヤバい方向に振り切れているのが、ユミルが死んでからの行動です。
なんと、ユミルの力を絶やさないために、ユミルの人肉を子供たちに食べさせてしまうのです!!これがもう衝撃的すぎて!!
王国の力をこれからも広げていくため、ユミルの力を持つ子孫を作り続けろということですが…もう支配に欲がくらんでいるというか、自分のことしか考えていないというか、絶対ダメじゃないですかこんなこと。
子供たちも言うことを聞くしかなくて食べてしまうのですが、心情はどうだったのでしょうね…。
今回の描写が、2000年前の登場人物が皆、目の部分が暗く隠されていて、表情がある意味見えないんですね。
でもその逆である意味、非人道的で残虐な行為なんだというのが一層際立つというか、ユミルがこれだけ酷いことをされてきたというのが嫌でも伝わってくる感じもあります。
本当は悲しくてたまらなかったのでしょうけど、父親のいうことを聞くしかできなかったマリア、ローゼ、シーナ。
母親の死を目の前で見てしまったこと以上に、悲しい出来事だったでしょう。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ!:座標の世界でも奴隷
そしてユミルは死んでから座標の世界に行くわけですが、ここでも巨人を作り続けるのです。
フリッツ王からの命令がこびりついてしまっているため。
自分はもう永久に奴隷なんだと思い込んでしまっているため。
ジークの身体を再生させたのも始祖ユミルですが、このときもどんな想いだったのでしょう。
いえ、想いなんかなく、ただただ無心で造るしかなかったのでしょうね…。
もう本当にいじめって、加害者は相手の気持ち何でわからないんでしょうね。
『進撃の巨人』の世界観が、2000年前に起きていた衝撃的ないじめがきっかけで出来ていたというのが、伏線回収ではありましたが衝撃的な事実でした…。
始祖ユミル・フリッツの過去が残酷でヤバイ…王の奴隷としてエグ過ぎる仕打ちとやっぱりいじめはダメ絶対のまとめ
122話、『進撃の巨人』のこれまでの色んな伏線が回収されてきた神回でもありますが、同時に切なくなった話でもありました。
結局は一連の流れを引き起こした原因というのが、ユミルへの集団いじめだったからですよ。
いじめ、ダメ、絶対。
これ本当にそうです。。
ユミルは巨人化の力を手に入れることで一時的には命を延ばすことができた、でも結果フリッツ王からは領土拡大と成長のためにこき使われることにもなり、その生涯の最期は自身の子供を作った相手から「奴隷」だと言われて終わってしまうなんて…悲しすぎませんか。
エレンが2000年後に、ユミルの想いに気づいてくれて本当に良かった。
救ってくれる人が現れなかったら、座標の世界で永遠に奴隷でしたから…。
122話の最後で心を取り戻したユミル。
本当の意味で、救われることを願います…。