週刊少年マガジンの人気漫画『進撃の巨人』のエレンの目的と暴走の理由についての考察記事です!
マーレに潜入するという暴走行為から始まり、その後の行動や発言に謎が多いエレン。
闇堕ちしたという声も上がる中、兄ジークとともに父の記憶を巡る旅を終えたことで、現在の彼の目的やこれまでの暴走の理由が見えてきたように思えます。
それはエレンが度々口にしてきた自由に由来するものだと考えます。
エレンの考える自由とは何なのか、暴走の行きつく先を考察します!
Contents
進撃の巨人エレンの目的とは?
進撃の巨人であるエレンに欠かせない行動理念、それは自由です。
ただ自由と言う言葉は非常に抽象的です。
具体的にエレンがこれまでどんなことを目的としてきたのか、彼の発言を元にまとめます。
- 845年(1話、2話)・・・この世から巨人を全て駆逐して、外の世界を見に行く
- 852年くらい(90話)・・・海の向こうの全ての敵を殺して仲間とともに自由になる(正確には「なれるのか?」と疑問形)
- 853年(108話)・・・104期の仲間が誰よりも大事だから長生きしてほしい
- 854年(99話)・・・敵を駆逐するまで進み続ける
- 854年(120話)・・・(全てのエルディア人を安楽死させる計画について)ふざけている、受け入れられない
845年では10歳だったエレンの目的は大変わかりやすいものでしたが、9年後のエレンは自分の目的をはっきりとは言いません。
周りが敵だらけなことや守りたい人がいるためだと考えられます。
ただ進撃の巨人を継承する前から、自由でいたいという意思は一貫しているように思えます。
これらのことを踏まえて、暴走と言われた行動とその理由を見ていきます。
エレンの暴走行為とその理由
理解に苦しむエレンの行動や言動として挙げられるのは下記です。
- マーレへの単独潜入
- ミカサとアルミンへの辛らつな発言
- ジークへの協力姿勢
ただ全てに理由があり、その理由はエレンの自由とは矛盾しません。
エレンの暴走行為とその理由①:マーレへの単独潜入
マーレへの単独潜入については、99話でライナーに何しに来たと問われ、「仕方なかったってやつだ」と答えました。
そして世界を救うためにパラディ島に攻めてきたライナーに自分も同じだと理解を示し、敵を駆逐するまで進み続けると言ってパラディ島殲滅宣言の場を襲撃しました。
また引き上げる際、マーレ軍の戦力を大量に削いだことに対して「時間が稼げたはずです」と言っていました。
このことから潜入の背景に、敵を駆逐するとこ、世界がパラディ島に総攻撃を仕掛けてくるまでの時間稼ぎという目的があったと分かります。
なぜ単独かというのは107話でハンジが聞いたとき、他にやり方がなかったからだと答えました。
エレンの暴走行為とその理由②:ミカサとアルミンへの辛らつな発言
112話でエレンはミカサには嫌い、アルミンには脳を敵に操られていると言いました。
これは二人との決別を思わせるような強い言葉ですが、117話でアルミンは仲間たちに向かって決別や裏切りを強く否定していました。
アルミンが言った「あのエレンだよ!?」という言葉に、仲間たちが納得するところに強い絆を感じます。
ただアルミンはミカサに自分たちを遠ざける真意を問われたときに、以前エレンが海を指さして言った「向こうにいる敵・・・全部殺せば・・・オレ達自由になれるのか?」発言を思い出していました。
つまりアルミンはエレンは敵を駆逐するつもり、だから仲間を遠ざけようとしていると考えたと言えるでしょう。
暴走行動の1と2の両方とも、エレンの根底にある仲間を守りたいという気持ちが見えます。
エレンの暴走行為とその理由③:ジークへの協力姿勢
仲間たちに反旗を翻すかのようにジークに接近していったエレン。
ジークはマーレ派ではないけれど、決してパラディ島に良いことだけを運んでくれる人間ではありません。
そんなジークにつくということは裏切りといえるでしょう。
ただ120話でエレンはジークに向かって、座標にくるために話を合わせていただけだと言いました。
そしてエルディア人を安楽死させる計画をふざけている、受け入れられないと言い放ちました。
このことからエレンはエルディア人を駆逐する気はないことがわかりました。
エレンの行動が明確に変わった時期!
エレンの行動が明確に変わったのは、90話を境にしています。
もともとは物語の中でも、「もっとも世界を知らない存在」でしかなかったエレン。
父グリシャは物語当初から世界を知っていて、その背中を追いかけることからエレンの物語は始まります。
そして出会っていくライナーやベルトルト、アニは巨人の正体が人間であることはもちろんのこと、9つの巨人の力の存在も知っていて、エレンよりも練度が高く使いこなしていました。
ユミルも同じくして、「世界」を知っていました。
ウォール教のニック司祭もそうですし、兵団内でもその頭脳からエルヴィンやハンジたちの方がエレンよりも世界の真実に迫っていました。
このように、初期の頃はエレンよりもむしろ読者の方が世界の真実を知っている状態でしたね!
エレンの行動が明確に変わった時期!:物語の流れ
第1話から90話までは、物語としてはエレンが世界の真実に迫ることで話が進行していく、という形でした。
つまり、世界の情報が明らかになり、エレンが情報を得ていくことによって物語も進行していく、という展開だったのです。
初めて巨人になったときも、初めて壁外に遠征に行った時も、女型の巨人と戦った時も、マーレの巨人と調査兵団が激突した時も、エレンはまだまだ何も知りません。
この時点で85話。
しかし、グリシャの半生が明かされ始め、またヒストリアと接触して未来の記憶を知ったことで、エレンは完全に未来を知る立場へと逆転するのです。
90話以降、それまで何も知らなかったエレンは「全てを知る主人公」へと変わるのですね!
エレンの行動が明確に変わった時期!:90話以降のエレン
90話で劇的な変化が合ったエレンは、91話以降、作中の登場人物はもちろん、読者も、エレンの考えが分からなくなってしまったことで、闇落ちしたのでは…と思われるようになりました。
90話で、それまでエレンと一緒に追い求めていた「世界の真実」が明らかになってしまったのです。
そのため、91話からは、世界の真実を追い求める物語ではなく、エレンの考えや目的を追いかける物語に変わった、といえるでしょう。
今後のエレンの行動を予想!
エレンが今後どんな行動を取るのか予想します!
ジークの計画を否定するということは、エルディア人の子供が生まれてくるのは望んでいるはずなのでエルディア人の駆逐はなしでしょう。
ただエレンの父であるグリシャは、エレンが恐ろしいことをする未来を巨人の力で視ていました。
巨人にできる最大の攻撃となるとやはり地鳴らしでしょう。
エレンが地鳴らしを起こすためには、始祖ユミルがジークの計画を実行するのを止めなければなりませんが…!?
また戦槌の巨人を喰らったときにこれで3つと発言していたことから、エレンは9つの巨人を欲しているとも考えられます。
もしエレンが9つの巨人を手に入れて結晶化すれば年も取らず死ぬことはなく、誰かに継承されることもありません。
9つの巨人がなければ、巨人を戦力として使おうとする国はいなくなるはずです。
これらの二つの行動をエレンがとるのではないでしょうか。
進撃の巨人エレンの目的と暴走する理由は?闇落ちに見えるのは自分の意思?まとめ
エレンの目的や行動には一貫して自由であろうとする自分の意志がありました。
ただ巨人の真実を知って敵は世界だということがわかり、大切な仲間などができたことにより、エレンの目的は少しずつ変わりました。
今は巨人になれるエルディア人を駆逐するのではなく、仲間を巻き込まずに敵を駆逐しようと動いています。
そしてエレンは今後、9つの巨人を手に入れて結晶化したり、地鳴らしを発動したりすると考察しました。
今後の展開も楽しみに待ちましょう!