今回は、『ワンピース』という物語が能力継承が行われているというところに着目してお届けします!
そもそも『ワンピース』は“ひとつなぎの大秘宝”と言われていますが、この「ひとつなぎ」が何を指しているのか気になっていた方も多いですよね。
ここに関係してくるのが、光月おでんがロジャーの海賊船での宴会で発言した言葉に集約されてくるのかなと考えました!
最新話では光月おでんは白ひげの船に乗ろうとしているところですが、その後はロジャー海賊団の船に乗り込むことになります。
ここで明かされる新事実とは?!
では、『ワンピース』は能力継承が行われている物語についてを考察していきます!
Contents
光月おでんの残した発言の真意
まずは、今回の考察の前提にある話を紹介していきます。
それが最初に紹介した、光月おでんがロジャーの海賊船に乗っているときの発言のことです。
光月おでんは『ワンピース』958話にて、ロジャーの海賊船で行われた宴でこのように語りました!
「光月」のおれ達がやんなきゃな…!!
「ワノ国」がなぜ国を閉ざすのか、ずっと疑問だった
勝手に飛び出して今更「将軍」やらせろなんて虫のいい事ァ言わねェが…
意思は必ずつないでみせる…!!
国に残した優秀な家臣らと共に!!
「ワノ国」を開国し!!
20年以上先の!!
“未来”を待つとしよう!!
このセリフから考察すると、20年以上先に何かがあるとすでに知っていたように思えます。
何らかのチャンスがある、それはワノ国開国と関係があるもの、と考えられますね。
この出来事は25年前のことになるので、ロジャーがグランドラインを制覇する辺りの話となります。
そしてまた、ワノ国に流れ着いた白ひげと光月おでんが出会ったのが30年前になるので、そこから5年後の出来事になりますね。
ロジャーたちは、グランドラインを制覇し、ラフテルに辿り着いて世界のすべてを知ったときに、今の自分たちでは関与できない未来に何かが起こることを知ったのでしょう。
発言後にロジャーもおでんも処刑
この光月おでんの発言から1年後という極めて短いスパンで、ロジャーは自首することになり、処刑されます。
また光月おでん自身も、ワノ国に帰ったは良いものの、あの宴の時から5年後にオロチとカイドウの手によって処刑されてしまいます。
ただ、20年先にある出来事を知り、今の自分たちでは到底その出来事には直接対応することができないと判断し、ロジャーは自首という道を選び、光月おでんは20年後に信頼できる家臣を飛ばすようトキに指示をしたとも考えられます。
だからこそ、二人は処刑という道を選んだのかもしれません。
20年以上先の未来で起こる出来事とは
では何の出来事が、今現在ルフィたちが生きている時間軸、20年以上先の未来で起きるのでしょうか。
この「20年」という年月で考えられるのは…命の継承、魂が転生、能力が次の人物へと継承される、生まれた赤ちゃんが成人になる年月、など、様々な「時代の移り変わり」があることが考えられます。
つまり『ワンピース』の世界では「転生や能力の継承」が起きうる世界なのではないかと。
光月おでんの発言のシーンから20年後の未来に何が起こったのかを見ていくと…
- ルフィが誕生し海賊王を目指す
- 黒ひげマーシャル・D・ティーチが世界を牛耳る位置まで上り詰める
- しらほし姫が生まれ、覚醒する
細かい変化は色々起こっているのですが、『ワンピース』の世界上で非常に大きな出来事と言えるのが、上記かと思われます。
しらほし姫が生まれて覚醒するという重要な出来事
この中でも一番大きな出来事と言うと、「しらほし姫が生まれて、覚醒する」ということではないでしょうか。
魚人島での危機に立ち向かったしらほし姫は、海王類と話すことができるまでに覚醒をします。
「ぼく達は君が生まれてくるのをずっと待っていたよ」と言わしめるだけの存在感が、覚醒したしらほし姫にはあるということです。
800年以上前にも、海王類と話せる人魚姫がいたそうですが、それ以来はこの「海王類と話ができる」という能力を持った人魚姫は存在していないと思われます。
ということは、しらほし姫の覚醒がこのタイミングで起きたのならば、他の様々な能力者ももともとの人物から継承を受けた時期であったり、「20年先の未来」にふさわしい人物が出現する時期なのだと考えられます。
ロジャーが自首した真意
空白の100年から800年経過したこのタイミングで、人魚姫に能力が継承されることが分かっていたとすると、ロジャーが「自首」という道を選んだのも何か納得がいくように思えます。
もしそのまま、不治の病も治り、ロジャーは死なずに20年先の未来まで生きたとすると、ロジャーは77歳くらいとなり、今のレイリーと同じくらいの歳となります。
ただ、不治の病であるからには20年先まで生き続けることができるのかが非常に難しいところではありますが。
そのためロジャーは、これからこの世界に旅立つ若者、もしくはこれから生まれてくる若い芽のために、
ロジャー自身の特性である「万物の声を聞く」という力を継承しておく必要があったのではないでしょうか。
あるいは、「生まれ変わり」として次世代に託したのではないでしょうか。
ロジャーが生まれ変わるための重要な人物はシャンクス?
ではもう少し幼少期まで考えると、800年前の人魚姫は魚人島にいたと考えられますが、しらほしも魚人島で生まれています。
このことから、能力を継承、あるいは転生した時には、悪魔の実の能力者が亡くなった後に近くの果物に能力が移るのと同様で、同じ地域で継承や転生をするとそのすぐそばで生まれることができるように思えます。
そう考えると、東の海でロジャーが処刑されたことから、ロジャーの能力も東の海の人物に発現すると考えられます。
そしてつまりその人物こそがルフィであるというのです。
ここで、シャンクスは何をしていたのかというと、東の海にてロジャーの生まれ変わりの人物を探していたのではないでしょうか。
「ロジャーの能力を持った子供」を見つけるため、とするなら色んなつじつまが合ってきますね。
ロジャーとルフィは同じ言葉を言った、という理由でルフィがロジャーの能力を継承したことを確信し、ロジャーがシャンクスに預けた麦わら帽子を、今度はシャンクスがルフィへと預けたのでしょう。
さらに、同じく世界の秘密を知ったレイリーは、新たな人魚姫が生まれるのを見守るために、何かあったときにすぐ対応できるようにとシャボンディ諸島で暮らしていたのでしょう。
ロックスは黒ひげに転生したから体の構造が異形?
では黒ひげはどうでしょうか。
頂上戦争時から色んな考察がされているのが、「黒ひげの体質が異形である理由」です。
黒ひげが二つの悪魔の実を食べられた理由としては、マルコが言っていた「体の構造が異形」だからとされています。
黒ひげのどこに異形の要素があるのかはいまだに判明していませんが、もしかすると黒ひげも誰かの能力を継承した存在なのかもしれません。
ロックスが黒ひげに与えた影響
となると、やはり気になってくるのがロックスですよね。
ゴッドバレー事件でガープとロジャーがロックスを破ったのは38年前の出来事です。
黒ひげは現在40歳なので、ゴッドバレー事件の頃は2歳前後ということに。
このため、ロックスの生まれ変わりが、既に生まれている黒ひげというのはあり得ないのですが、ロックスの存在や能力を、子どもの頃の黒ひげが継承したというのは考えられます。
本来はルフィやしらほしのように、新たに能力を持った子どもが生まれるべきところを、ロックスの場合は既に生まれてしまっていた黒ひげに「転生」を試み、結果としてロックス自身の臓器などをそのまま体内に入れ込んで、異形の体となったのではないでしょうか。
黒ひげの幼少期は泣き虫
ただ、黒ひげの子供時代の絵は、月夜にさめざめと泣いている様子でした。
これももしかしたら体が異形だったので周囲からいじめられていた可能性もありますね。
さらに、今は幼少期のような泣き虫ではなく、全く性格が変わってしまったように自信たっぷりに生きています。
ここを比較して考えても、ロックスが黒ひげに転生したと考えるのが面白そうです。
ロジャーの転生は正常に機能したのですが、ロックスの転生はある意味不完全な状態で行われてしまった。
そのため、黒ひげの体の中にティーチとロックスの2人が共生するようになったと思われます!
ワンピースは継承していく物語!
かつての人魚姫の力はしらほし姫が継承し、ロジャーの力はルフィが継承、ロックスの力は黒ひげへと継承されていると考えられます。
そして、しらほしの能力の継承のタイミングだけが事前にこの時期だと判明していて、ロジャーはそのタイミングに備えるために、24年前にわざわざ自首したのだと思われます。
もちろん、ロジャーの能力を次世代に継承させることが目的だったからこその自首であったため、「おれは死なねェぜ?相棒」というセリフをレイリーに残したのでしょう。
しかし能力の継承、または転生があるという事実をロジャーは知りはしたものの、本当に起きるかは半信半疑だったからこそ、「死なない」というセリフだったのだと思われます。
本気で蘇るとわかっていれば、まどろっこしい言い方はしないでしょうから。
そしてまた、シャンクスがレイリーに言った重要な発言があります。
レイリーさん!おれァ本当に驚いたよ!!!
“東の海”に…!!
ロジャー船長と同じことを言うガキがいたんだ…!!
船長の、あの言葉を…!!!
これは裏の意味では、「本当にロジャー船長が東の海に転生できていたんだ!」というニュアンスが含まれていた、と考えると面白いですよね!
ワンピースはひとつなぎ=人繋ぎの大秘宝
海軍がロジャーを処刑したということは、転生については知らなかったのだと思われます。
知っていればこんなに素直に処刑をするということはなかったでしょう。
少なくとも、政府ができてから800年後のこのタイミングで、いろんな動きが進行しているとは気づいていないのではないでしょうか。
気づいていないのは、普通の人には伝わらない文字で伝承されているため。
つまり、ロビンだけが読むことのできるポーネグリフに、しらほしの覚醒が載っていたことから、そう判断できます。
ロジャーはポーネグリフを最後までつなげて読んだことで転生や継承が起こることを知り、しらほしの覚醒にタイミングを合わせるために自首し、処刑されたのでしょう。
20年後の未来を信じて!
そうやって人から人へとバトンのように能力をつないでいく、世界規模の流れを作り出すある意味システム的な装置、それこそが『ワンピース』=「ひとつなぎ=人繋ぎの大秘宝」なのかもしれませんね!
ワンピースは能力継承の人繋ぎ物語?ロックスは黒ひげにロジャーはルフィに転生ししらほしの覚醒も?のまとめ
『ワンピース』もいよいよかなり根幹に差し掛かっているということで、改めて『ワンピース』とは何なのか、を考えてみました!
転生、継承を繰り返した先に待つもの、それこそが「世界の夜明け」。
この夜明けのタイミングにすべての伏線がつながってくると考えると楽しみが止まりませんね!